

ロングランを行う上で、制作者と投資家、双方にダメージを与える「打ち切りのリスク」を軽減するために行われているのが、「バッカスオーディション」と「トライアウト」です。
プロデューサーは、公演概要を決定した段階で「バッカスオーディション」を行います。投資家=「バッカス」を集めて、出演者やスタッフ、使用予定の楽曲等、作品の「さわり」を紹介し、公演のプレゼンをした上で、投資の是非を伺うのです。「バッカス」達は、提示された情報から、作品がヒットするかどうかを推測し、配当が見込めそうだと判断した上で出資を決めるのです。
こうして募った巨額の資金を投入する作品を、いきなりブロードウェイの大舞台に上げる訳ではありません。本番の前段階として、ボストンやサンフランシスコ、ロサンジェルス、シカゴなどの地方土地で 1〜3ヶ月ほど上演し、一般来場者の他、批評家や投資家などの意見を広く収集し、観客の生の反応を探ります。これが「トライアウト」と呼ばれる試験公演です。
製作スタッフは、「トライアウト」期間中に、改善点を洗い出し、より良い作品に磨き上げて、万全の体勢でブロードウェイに挑みます。完成度を上げることにより、ロングラン公演への可能性を高め、元金割れのリスクを回避するのです。